ペットのワクチン接種

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こんにちは。テンです。
今回は飼い主様からよく質問されるワクチンについてお話ししていきます。

免疫と抗体

動物は生まれて数カ月は親からもらった免疫を持っていますが次第にそれらは無くなります。
しかし、動物は生まれつき自然免疫(好中球、マクロファージ)を持っているので各組織の化学的、生物学的バリアーによって侵入の防止を行っています。
自然免疫にも限界があり防止できない細菌やウイルスが存在するため獲得免疫(T細胞、B細胞)のシステムを行う必要があります。獲得免疫はワクチネーションにより獲得できます。

コアワクチンとノンコアワクチン

コアワクチン
接種するよう勧告されているワクチン。
ホテルに預ける、トリミングサロンに行くときに行っていることが条件の場所も多いです。

ノンコアワクチン
個々の状況に応じて接種の決定を行う。

生ワクチンと不活化ワクチン

生ワクチン
アジュバント(一緒に接種することで効力を高める物質)不要、副作用を起こしやすい。
ワクチン株が体内で増殖することで年齢、体重に関係なく一定量の投与を行う。免疫持続時間が長く抗体価の上昇が緩やか。

不活化ワクチン
アジュバントを必要とする。病原性をなくした製剤でありワクチン株が体内で増殖することが無い。
日齢、体重で投与量が異なる。免疫持続時間が短く抗体価が急速に上昇する。

混合ワクチン

狂犬病ワクチン以外は混合ワクチンとして打つことが可能です。(混合ワクチンに含まれるウイルス株は単価で追加接種が可能なものもある)

三種混合ワクチン
三種に含まれる成分は強いウイルスでありコアワクチンになります。

ワクチンプログラム

ワクチンは成長に合わせて定期的にワクチン接種する計画を立てる必要があります。
子犬、子猫は8-9週齢、10-13週齢、14-16週齢3回接種を行います。
(現在は24週齢に4回目の接種を行う事も考えられているそうです)
猫の三種混合ワクチンは免疫持続が長いため3年に1度の接種もお勧めされており、

・メリット:ワクチンによる負担が少ない。
・デメリット:抗体価検査を行うためそこで抗体が無いと接種を実施するので費用が2倍。

ワクチンによって異なりますが、初年度のワクチン接種から1年後にワクチンは打つ必要があります。

ワクチン接種後

・ワクチン接種後は1日動物が人間の目から離れないようにしてください。
・接種後15-30分は即時型アレルギーなどで命に関わる反応を呈する場合があることから病院で過ごすことが多いです。
・食欲・排泄・元気のご様子に変化が起こる事もあります。心配でしたら再度受診をお勧めします。
・身体を痒がることもありますが異常なくらい掻いてしまっていたら受診してください。

☆判断が付き難ければ電話対応してくださる病院も多いのでご相談を。

ワクチン免除

免疫介在性疾患重度な疾患(肺水腫、末期がんなど)をお持ちの動物は接種により命を落としてしまう場合があります。法律で定められている狂犬病予防接種は獣医師の診断、発行の下免除して頂けます。
リスクから回避するために一度免除も視野に入れてみてください。

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