犬猫のデンタルケア

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こんにちは。テンです。
今回はデンタルケアについてお話していこうと思います。

犬や猫にもデンタルケアが必須ということをご存じでしょうか?
犬や猫は人と異なり歯石が付きやすいです。従て、正しいデンタルケアを行わないと合併症に繋がってしまいます。しかし、診察に来る子は7割弱歯周病の可能性が高いと診断され、抜歯などを行っている子が避妊去勢で手術を行う子とほとんど変わらないくらい訪れています。

そこで今回はおうちでも出来るデンタルケアをご紹介します。

歯石のメカニズム

人でも半年から1年に一度スケーリングを行う事が勧められていますが犬や猫の方が歯石は2倍以上速く形成されてしまいます。
理由は犬や猫の口腔内環境にあります。
犬や猫は唾液の㏗がアルカリ性に傾いており石灰化になりやすい=歯石になりやすいという事です。
※人は酸性に傾き虫歯になりやすい

【アルカリ性に傾く理由】
それは唾液中に含まれるアミラーゼによります。犬や猫は唾液中でアミラーゼの分泌量が少なくアルカリ性に傾いてしまうのです。

【プラーク(歯垢)形成】
プラークとは唾液成分が歯の表面に付着し細菌が増殖したものになります。
プラークは除去を行ってもたった20分で再び膜が出来てしまいます。
その後6~24時間で成熟し歯石へ変化していきます。恐ろしいですね,,,

またプラークの中には約1000億個の細菌が存在します。
この中の細菌はバイオフィルムによって抗菌薬、免疫細胞から守られ増殖していきます。

そして歯石はプラークと唾液中のミネラル(カルシウムなど)によって石灰化し硬くなったものです。
歯石が溜まり歯茎を押し上げたり炎症を起こしてしまうことを歯周病と言います。

歯周病

歯周病とは細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまいます。

【症状】
・歯肉の組織が破壊される
・口臭の原因になる
・若齢から始まる
・不可逆的な疾患

【 進行の順番 】

デンタルケアを行っていない小型犬は9カ月齢から始まります。
小型犬というのには顎の骨格が小さいことから歯間が狭く歯周病になりやすい。
大型犬も歯間が小型犬に比べ広いだけですのでデンタルケアを怠ると同じ結末になるので要注意です。

2歳 → 犬:80%猫:70% が歯周病
5歳 → ほとんどの犬が歯周炎
に罹っていると言われています。

デンタルケア

歯石が出来るまではまだ疾患とは言いませんので歯石になるまでにデンタルケアによって除去していくのが理想です。

【ステップ 1 】

デンタルジェルやデンタルサプリを好むかおやつ替わりで舐めさせます。
デンタルジェルは歯ブラシと一緒に使用することでより効果的ですが舐めるだけでも何も行わないよりは圧倒的に良いです。

【ステップ 2 】

お口周りを触れるように訓練します。
初めは外から優しくポンと触れる程度でOKです。
次に一瞬唇をめくる→褒める→めくる→褒めるを繰り返します。(褒める際はおやつやデンタル用品を与えてもよい)

【ステップ 3 】

デンタルシートやジェルなどを口腔内に塗ってみましょう。
これらをヌリヌリと往復する動きが出来たらとても良いです。

【ステップ 4 】

歯ブラシを口腔内に当ててみましょう。
硬い異物をお口に中に入れられることは怖いことですので焦らずゆっくり行いましょう。
軽く当てられただけで沢山褒めてあげてください。

【ステップ 5 】

いよいよ歯ブラシにジェルを乗せてゴシゴシしてみましょう。
これが出来たら完璧です!!

まとめ

デンタルケアは若齢の頃から訓練しておくと受け入れやすく良い口腔内環境を保てるようになります。
歯周病が進行している犬や猫は口臭やご飯の食べ方口元に触れると嫌がるなどの様子が見られます。
もし歯周病が進行している場合には歯磨きを無理に頑張らず、サプリメントやジェルを使って口腔内環境を悪化させないようにしましょう。

スケーリングのお話は後日お話させていただきます。では。

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